こんにちは、土日休み.com運営部です。
「電話」や「インターネット回線」と言えば、様々な業者が携わっていますが、大元はNTTが統括しています。
ビジネスフォンでもNTTの機種が販売されており、高いシェアを誇っています。
今回はNTTのαA1について解説しますが、αA1 を調べたとき「紹介されている特徴が少なくてよくわからない」なんてことはありませんか?
この記事ではNTTαA1について特徴とメリット・デメリット、向いている会社や向いていない会社を解説していきます。
どうして特徴がよくわからないのかについてもこの記事を読むことで解決できますので、最後まで読んでいただけると幸いです。
NTT αA1の特徴は?
ここではαA1の特徴を解説していきます。
NTT αA1の特徴
αA1には以下の6つの特徴があります。
- クラウドアドレス帳機能
- 5つの転送モードで円滑な電話対応・取次が可能
- 出退勤管理が可能
- プレゼンス機能
- 名刺管理を簡単にデータベース化
- スマート光ビジネスUCは既にサービス終了
それでは1つずつ詳しく解説していきます。
クラウドアドレス帳機能
αA1とスマート光ビジネスUCを契約すればクラウドアドレス帳機能が使えるようになります。
クラウドアドレス帳には社内のパソコン、スマートフォンなどの様々なデバイスから閲覧や編集が可能です。
またクラウドの情報を音声通話、メール、簡易メッセージ(トーク)に連携することで業務の効率化に繋がります。
デバイス上にクラウドアドレス帳のデータが残ることがないので、データ流出などのリスクを回避することができます。
5つの転送モードで円滑な電話対応・取次が可能
αA1には5つの転送モードがあり電話対応・取次が円滑に行えます。
5つの転送モード | 機能内容 |
無条件転送 | オフィスにかかってきた電話を全て指定した番号へ転送 |
順次転送 | 指定された転送先で受けられなかった場合、別の指定先の番号へ転送(最大3ヶ所) |
応答後転送 | オフィスにかかってきた電話を一旦受けてから指定の番号へ転送 |
転送元・転送先同時鳴動 | 指定した番号に転送と同時にオフィスの電話機も鳴るように。着信は先に受けたほうを優先 |
電話帳グループ転送 | 電話帳に登録した特定のグループの相手からの電話のみを転送 |
出退勤管理が可能
αA1はスマート光ビジネスUCのサーバーに位置情報をスマートフォンで送信できます。
従業員の直行や直帰が多い場合は出退勤管理に利用や外回りや配達の位置管理、複数の現場で今どこにいるのかを知らせたいなどいろいろなビジネスシーンで活用が可能です。
プレゼンス機能
αA1はプレゼンス機能によって情報の伝達や共有をスムーズに行うことができます。
プレゼンスとは出勤、退勤、会議などの現在の状況のことです。
外出先から社内の上司に連絡を取る際にプレゼンスが「休憩中」となっていたなら数分後に電話を、「会議中」なら電話ではなくメールやトークを送って置く、「退勤」ならば携帯電話にかけるなどスムーズに連絡を行えます。
名刺管理を簡単にデータベース化
αA1はスマート光ビジネスUCと連携すると画像データをサーバーに送信し、名刺情報を簡単に共有電話帳や個人電話帳に添付・登録を行うことができます。
スマートフォンで撮影した名刺の画像をサーバーに送ると、OCR機能でデータ化されクラウド上で顧客情報を簡単に共有できるという機能です。
OCRとは撮影した画像などから文字を読み取り、データに変換する技術です。
営業先が多い企業には重宝する機能となっています。
スマート光ビジネスUCは既にサービス終了
αA1の特徴を挙げましたが、実はスマート光ビジネスUC(NTT東日本ではαAC)との連携によってできることが拡張されていました。
クラウドを使った便利な機能でしたが、スマート光ビジネスUCは2019年5月31日に新規販売を停止し、2020年2月29日でサービス提供が終了しています。(αUCも同様にサービス提供が終了)
αCTIハイブリットシステムや保守サービスなどの拡張オプションはありますが、スマート光ビジネスUCと同等レベルのサービスはまだ提供されていません。
そのためαA1だけの特徴とまとめると以下のようになります。
- 8時間分の通話録音が可能
- 5つの転送モード機能搭載
- 着信拒否機能有り
- お待たせメッセージ機能
αA1の特徴が上記のようなビジネスフォンでよくある機能だけとなっているため、「他の機種より高いのに特徴の説明が少なくよくわからない」となってしまう原因となっています。
NTT αA1の新品の料金
αA1の新品の価格は以下の表の通りです。
販売業者によって異なる部分もありますので目安として扱ってください。
設置台数 | 新品価格 | リース料金 |
3台 | 450,000円~ | 3,000円~ |
8台 | 550,000円~ | 3,000円~ |
10台 | 800,000円~ | 3,000円~ |
NTT αA1を導入するメリット・デメリット
さてここからはαA1を導入するメリットとデメリットを解説していきます。
NTT αA1を導入するメリット
αA1を導入するメリットは以下の3つがあります。
『メリット』
- スマホ・PCとの連携で業務の効率化が図れる
- オプション活用ででより便利に
- 保守管理をNTTに全部おまかせ
αA1はビジネスフォンの保留転送や留守番電話機能など標準的な機能に加え、スマートフォンやパソコンなどの機器と連携させることで便利に扱える機種です。
PCと連携させるためのαCTIハイブリットシステムなどのオプションに加入することで、αA1でできることが拡張され、できることが増えます。
またNTTに故障などの保守管理をすべておまかせできることは大きなメリットです。
他社のビジネスフォンの場合、ビジネスフォンが故障したときは主装置までが販売業者の対応となり、ONUから外の回線の問題だったときはNTTの対応となってしまいます。
αA1はNTTのビジネスフォンなので、オフィス内のどこかの故障の場合でも、外の回線の問題であってもどちらもNTTが対応してくれます。
ただしNTT以外で購入した場合、販売業者対応となることがあるので注意が必要です。
NTT αA1を導入するデメリット
αA1を導入するデメリットは以下の2つがあります。
『デメリット』
- 導入コスト、維持コストが高い
- スマート光ビジネスUCが販売終了
αA1は導入コスト維持コスト共にビジネスフォンの中で最も高い機種です。
他社のビジネスフォンと標準価格を比較した表が以下の通りとなっています。
標準価格の比較 | |||
機種 | αA1(NTT) | PLATIA II(saxa) | AspireUX(NEC) |
標準価格(3台) | 450,000円~ | 257,400円~ | 257,400円~ |
またαA1をPCのCTI連携などといった機能を使うにはオプションを購入し月額料金を払わねばならず、コストが余計にかかってしまうところもデメリットです。
さらにαA1と連携するとより便利になるクラウドサービスの「スマート光ビジネスUC(NTT西日本)」と「αUC(NTT東日本)」は既にサービスの提供が終了しています。
クラウドアドレス帳などのスマート光ビジネスUCとの連携機能は使えないため注意が必要です。
スマート光ビジネスUCの代わりとなるサービスが発売されていないため、以前ほどαA1の強みがなくなってきています。
NTT αA1が向いている会社と不向きな会社
ここからはαA1が向いている会社と不向きな会社を解説していきます。
NTT αA1が向いている会社
NTT αA1のビジネスフォンが向いている会社は以下の通りです。
『向いている会社』
- 外回りが多い会社
- 社用のスマホを導入している会社
- 転送機能を既によく使っている会社
αA1はスマートフォンとの連携に特化しているため外回りが多い会社に向いています。
営業の外回り中に社内の上司や同僚と連絡をとるという利用シーンがよくあるのならばおすすめの機種です。
またスマホとの連携でより機能を活かせるため、社用のスマホを導入している会社は特にαA1に向いています。
さらにαA1は転送機能が優れているため、保留転送などを日常的によく使っている会社に向いています。
NTT αA1が不向きな会社
NTT αA1のビジネスフォンが向いていない会社は以下の通りです。
『不向きな会社』
- 数台のビジネスフォンで十分な会社
- ビジネスフォンに特殊な機能は求めていない会社
- 社員間の連絡がスマホで十分な会社
- ビジネスフォンを安く使いたい会社
数台のビジネスフォンで十分というな会社はαA1に向いていません。
αA1は1台から導入することが可能ですが、数台だけならば他社のビジネスフォンのほうが安く、αA1の機能を十分に発揮できず使わない機能が増えてしまいます。
ビジネスフォンにPCとの連携などの特殊な機能は求めていない会社もαA1に向いていません。
従来のビジネスフォンに備わっているナンバーディスプレイの表示や保留転送などが使えれば十分という場合であれば、他社のαA1より安いビジネスフォンを使ったほうがコストの削減に繋がります。
社員間の連絡がスマホで十分成り立っているという会社もαA1には向きません。
ビジネスフォンにはスマホを子機のように扱えるアプリを導入しているところもあり、通話料を削減できるところもありますが、本体の標準価格が高いαA1ではかえってビジネスフォンの代金のほうが高くついてしまいます。
ビジネスフォンを安く使いたいという会社はαA1はビジネスフォンの中でも高い部類ですので、標準価格の安いものや中古品を使ってみることをおすすめします。
まとめ
今回はNTT αA1の特徴とメリット・デメリット、向いている会社と向いていない会社を解説しました。
αA1という機種はNTTの用意するオプションや回線を併用して使うことで機能が拡張されていく機種です。
中でもスマート光ビジネスUCはαA1をより便利にするサービスだったのですが、サービス終了によりできることが少なくなってしまいました。
αA1の機能を調べるとαA1単体でできることしか記載がされておらず、高い機種なのに説明がすくなくてよくわからないと思われるかもしれません。
それはαA1でできることが少なくなり、メリットがやや少なくなってしまったからです。
ビジネスフォンとしては一級品ですし、NTTに保守を全て任せられるという点は他機種にないメリットですが、αA1の標準価格が他社のビジネスフォンに比べ高いという点がネックとなります。
これから新品でαA1の導入を検討されている方はαZXという新機種が販売されていますので、αZXや他社の機種も視野にいれて検討することをおすすめします。
「おすすめ商品だから」「シャア率が高いから」と理由だけでビジネスフォンを選ばず、しっかりと検討している機種でできることや必要な機能をピックアップしビジネスフォンを選ぶようにしましょう。